ワーケーション体験記   vol.10【前編】

すさみ町でワーケーションしてみた
-体験記vol.10【前編】-

すさみ町でワーケーションしてみた-体験記vol.10【前編】-

皆さんこんにちは!KomfortaWorkation事務局の山根です。
全国の快適なワークスペースをご紹介する「KomfortaWorkation」の運営メンバーの1人、都内で働く普通のOLです。

ひょんなことから毎週ワーケーションをして体験記を執筆することになりました。さて今週は、後輩の五十嵐がワーケーション体験、山根がオーナーにインタビューをした記事のご紹介です!
本日もどうぞ最後までお付き合いください。

すさみ町で本来の自分と向き合い原点回帰を。『SUSAMI LIFE HAUS』

前回に引き続き、五十嵐がお邪魔したのは和歌山県すさみ町にある『SUSAMI LIFE HAUS』です。
すさみ町は紀伊半島のほぼ南端に位置するまちで、自然のままの海や山が残るのどかなところ。

『SUSAMI LIFE HAUS』は、KomfortaWorkationではおなじみの古民家改修で出来た施設。外装や客室は古民家のほっこりした雰囲気を残しながらも、モダンで可愛いおしゃれなカフェスペースがあるのが特徴です。

カフェスペースや休憩所はワークスペースとして利用していただくことができます!明るく、作業もしやすい環境ですね。

2階は完全フリースペースになっているので、気分転換のために本を読んだり、お昼寝をしたりもOK。プロジェクターも完備なので、チーム単位で使うのもいいですね。

『SUSAMI LIFE HAUS』誕生秘話を聞いちゃいます!

施設の様子を詳しくお伝えする前に、恒例のオーナーインタビューをご紹介!

今回は、昔から田舎暮らしに憧れがあったという高柳沙月さんです。

学生の頃から農業ボランティアや自然学校のボランティアに行ったり、農家民泊に泊まったりしていた高柳さん。「知らない人ばかりが集まるのに、地域の方の手作りご飯やおもてなしで和やかな雰囲気になるのがすごいなと思って」将来自分がそんな場を作る側になりたいと感じるようになったそうです。

そんな高柳さん、意外にも最初の就職は大阪の大手企業。”生保レディ”として働き始めました。
「田舎暮らしへの憧れを持っていた一方で、『ワークライフバランス』や『安定』などの言葉が浸透してきた頃で、その風潮に引っ張られてしまったんですよね」

尊敬できる人がいる会社に行きたいと思って就職した会社でしたが、丸2年働いた頃、「このまま10年・20年とここで働いていることが本当に自分にとって幸せなのかな?」と疑問を抱くようになったのだそう。本当は好きな田舎暮らし、本当の自分らしさとは…

当時仲良くしてくださっていたお客様に、ぽつりとその話をしたところ、和歌山県古座川町に移住したという同年代男性を紹介してもらえることになりました。

「当時、『田舎暮らし』ってセカンドライフのイメージだったので、若いうちに移住をするということに興味が出たんです!」

その後、先輩移住者の男性と意気投合。当時20代半ばだった高柳さんは「同世代で生き方を本質的に考えている人だったので、感銘を受けた」そうで、一緒に何かしたい!という思いで会社を辞め、古座川町に移住しました。

人と人をつなげるきっかけを作りたい
大きな想いを持って移住した高柳さんは、移住して2年目に株式会社Lacomaを設立。念願のゲストハウスを始めました。

勢いだけではじめたという「Lacoma暮らしリトリート」は、田舎暮らしを体験してもらい、その中で本来の自分を体現できるようにというコンセプトの場所。SNSなどで発信をしていくうちに共感する人が集まったり、紹介してもらったりして人の輪が繋がっていったそうです。

「自分が生きていけるだけ稼げればいいので、実は月に8万円もあればよかったんです(笑)だから最初からそんなに苦労はしなかったんですよ」とのことでびっくり!最初の頃でも、地域の人に助けてもらったり、足りない分は農業アルバイトなどで補いながら十分生活できていたといいます。

持ち前の明るさで地域の人ともどんどん仲良くなり、地方メディアに取り上げてもらえるようになって、2年目を迎えたLacomaは軌道に乗っていたそうですが…

「伝えられることの限界がきたように感じました」
過去の自分がそうだったように、ちょっとした出会いやきっかけで自分の生活を変えたいと思う人がいるかもしれない。高柳さんは、Lacomaをそんな『出会いやきっかけの場』にしたいと考えていました。

そのため、Lacomaでの田舎暮らし体験の中では、田舎暮らしのメリットだけでなくデメリットや不便さも正直に伝えたかったそうですが、どうしても数日間の短期滞在ではリアルな田舎暮らしを伝える限界があったのです。

そこで、リアルな田舎暮らしを体験できる新たな施設へのレベルアップを決意した高柳さん。すぐに古座川町内で2店舗目用の物件を探すものの苦戦してしまいます。そんな時、Facebookの発信をきっかけに隣町のすさみ町観光協会の会長「淳さん」と出会ったそう。2019年11月に実際に対面。会って1分くらいで信用できる!と直感的に思えた出会いでした。

高柳さんのビジョンに共感してくれた淳さんは、その場で高柳さんをすさみ町に誘い、色んな人や場所をつないでくれました。思いもどんどん膨らみ、行政ぐるみで物件探しを手伝ってもらって、2020年に株式会社Lacomaの2店舗目のゲストハウス「すさみLIFEHAUS」が誕生したのです。

『人と人、人と自然をつなぐ』
「人と人を繋げることをしたいなと。それって本来は人が多い都市部の方がしやすいけど、私は田舎にこだわっています」という高柳さん。

「人の温かさ・空気の良さ。そういう環境の中で、人が本来持つ良い面への原点回帰ができると思うんです。生保レディをやっていた頃、今の仕事は安定はしているけど深い喜びや楽しみがないのでは?自分が本当にやりたいことなのかな?と悩みました」

自然特有のすがすがしさの中で色んな人と繋がり、自然体の自分に出会うことができる。
『SUSAMI LIFE HAUS』がそんなきっかけになれば―――

次回、そんな『SUSAMI LIFE HAUS』での過ごし方をご紹介します!お楽しみに。

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